クールな彼の甘苦い罠
「 で、この前の…あのー、平石がさ ……
「 … 松木、俺と付き合って。」
「 え?! 」
一生懸命 、話をしようとする松木も可愛いけど
松木から言わせる訳にはいかないし、
俺から もう一回 言うつもりだったから
松木の言葉を遮って もう一度伝えた。
だけど 何に驚いてるのか びっくりした表情で俺を見る。
「 なんで驚いてんの 」
「 あ、、ごめん 」
って 動揺しまくりの松木に
「 返事はーー?」
って 俺は催促する。
「 あ。はい!! よろしくお願いします 」
日は暮れて ベンチ横の明かりが俺たちを照らしている。
顔と耳は赤くなっていて、たまらなく可愛い。
「 ん。よろしく 」
俺は 少し松木に近寄って 頭をポンポンと2回撫でた。
「 あー。もうっ、ずるいよ 」
松木は また顔を赤くして 俺を睨むけど
そんな可愛い顔で睨むのは逆効果なだけだ。
俺は「 ふっ 」と 鼻で笑い、
「 … ほら おいで 」
って 両手を広げて 松木をじっと見つめる。
分かりやすく照れるくせに
「 … いやー 」
って 強がって 抱きついてはこない。
けど、まぁ それも承知の上。
松木が そう簡単に 来てくれるわけない。