クールな彼の甘苦い罠
遥野side




遥野side



結局、また平石から言ってくれた。


やっと付き合えることになって…

嬉しい気持ちと、
私でいいのかなって気持ちが混ざり合う。



それに 「はい」って返事をした後から
ドキドキに休憩なんてなくて



「 … じゃ、遠慮なく 」

「 ……ッ!!!」


体の距離をギリギリまで寄せてきた平石は
私の腰に手を回してくる。


平石の心地良い匂いと「 嬉しい 」って低いのに甘ったるい声に心臓が掴まれたような感覚になる。



「 … ねぇ。近いよーー。。」

私は 照れ臭すぎて 平石の胸を押して離れようとするのに


「 ん。それで?」
って 意地悪な笑みを浮かべてるだけの平石。


その表情さえ ドキッとしてしまう。


「 …… 意地悪ー 」


私は敵わないと思い 対抗することをやめた。


嫌じゃない。

ただ、ドキドキして おかしくなっちゃいそうだったから、、


「 … 3日間 俺 待ちくたびれてた 」

って 不満そうな顔で私を見る、、


「 … お待たせ。」


私は 待たせたことは悪いと思ってるし、
平石のペースに乗せられるのも、、と思って


平石の腰に手を回してギュッとした。



だけど、それが完全に間違いだった。







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