追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
何が何やらわからない状態だ。フラフラした足取りで、スミレは自室へ向かう。

部屋に戻ると、再び充電器やゲーム機を取り出して観察した。

「どう見ても、日本のものよね? 他にも、何かあるかもしれない。引き出しの奥は探したから、他のところを……」

棚の裏側、ベッドの下、クローゼットの奥。スミレは誰もいないのをいいことに、部屋の中をあさった。すると……

「あった!」

本棚の裏側、誰も見ないような場所に、明らかに日本のものだと思われる鞄を見つけた。ナイロン製のファスナー付き、どこかの高校の指定鞄みたいだ。

「なんで、こんな場所に? しかも、本棚に隠れるように置かれていたわ」

恐る恐る、鞄の中を開けてみると、教科書やノート、筆記用具が出てきた。

「あ、これ……生徒手帳だわ」

開くと、見知らぬ女子生徒の写真が貼られていた。

「日本人、よね? どうして?」

手がかりを探すため、他のものも手に取ってみると、ノートの一つが日記帳だということに気づいた。日付は、ちょうど半年前になっている。

「これだわ! ええと……」

日記の中には、この世界へ来てからの情報も書かれていた。
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