追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
――こんな、わけのわからない世界に、何も知らないまま一人で放り出されたら、生きていけないわよ! 私、まだ高校生なのよ!?

伝えなければならないと理解しているのに、スミレの口は真実を告げることができなかった。

「えっと、私、戦うことなんてできないわよ? そんな経験ないもの」

「心配ない。現場へ行けばなんとかなるから」

――ならないわよ!

どこぞのブラック企業みたいな内容を口に出さないで欲しい。

「私一人で行くなんて、無理よ! ねえ、他にも聖女がいるんでしょ? そいつにやらせたらいいじゃない!」

「何を言っている? 我が国の聖女はスミレだけだ」

「へ……?」

では、スミレが部屋で見た、日本のスマホやゲーム機は、一体なんだというのか。

「すまない、これから用事がある。スミレは部屋に帰ってくれないか? 遠征に向けての仕事が多いんだ」

「し、仕方がないわね」
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