追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
信じられない情報を見て、私は全身を硬直させた。

「……嘘でしょ?」

間の抜けた声を絞り出しながら、私はその場に膝をつく。

「なんで? どうして!?」

何度もスキルを使うけれど、フレディオの様子は変わらない。変わるはずがない。

わかっている。でも、認めたくない。

「お願いです、フレディオ、起きてください! 起きて!!」

私の異変に気づいた周囲が再びざわめき始める。最悪の結末に思い至ったのだろう。

「エマさん……」

「フレディオ! 起きて!!」

「駄目です、エマさん……陛下は、もう……」

ひたすらスキルを使い続ける私を止めたのは、アルフィだった。

「魔王陛下は……お亡くなりになったのです。あなたにスキルを譲渡して」

「……っ!」

違うなんて言えない。私はステータスに表示された彼の死を目にしているのだ。

「申し訳ありません、エマさん。あの怪我では……俺がついていながら……」

「アルフィ、あなたのせいではありません」

悔しげなアルフィの怪我を癒やしつつ、私は唇を噛みしめる。

ここにいる誰もが、同じ気持ちだろう。フレディオは皆に愛される魔王だった。
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