追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
「そうだ、私は……」
私の前世は、異世界から召喚された聖女のエマ――
大切な友人だった魔王フレディオの加護で、こうして現代に転生したのだ。
どうして忘れていたのだろう、あんなにも優しい大切な記憶だったのに。
「…………行こう」
思い出したからには、このままでいるわけにはいかない。
「逃げなきゃ」
この状況から、救いのないキーラン国から。
光魔法の熱で縄を焼き切り立ち上がると、止まっていた時間が動きだした。
いや、そもそも時間が止まっていると感じたのは、追い詰められた私が見た幻覚だったのかもしれない。
――今のままではいけない! ここから離れないと! 動け、私の足!!
兵士がいる側に結界で壁を作り、人だかりを分けるように結界の道も作った。
その中を全力疾走する。他の魔法も使えるが、前世で実際に使ったことがないものが大半で、正しく発動できるか微妙だ。
――でも、そんなことを言っていられないよね。
そういえば、魔王城でフレディオやシリルが風の魔法で空を飛んでいたことがあった。
彼らが飛んでいた様子を思い浮かべ、同じように風魔法を発動してみる。
すると、体がブワリと浮き上がり、空高く昇っていく。
「できた……!」
実際に使うのは初めてなので、うまく方向が定まらない。
けれど、風の力に任せ、ぐんぐん処刑場から離れていく。
「どうしよう、一応浮き上がって飛んでいるけど、ぜんぜんコントロールできない」
風に飛ばされるまま、私は当てもなく空を移動し続けるのだった。
私の前世は、異世界から召喚された聖女のエマ――
大切な友人だった魔王フレディオの加護で、こうして現代に転生したのだ。
どうして忘れていたのだろう、あんなにも優しい大切な記憶だったのに。
「…………行こう」
思い出したからには、このままでいるわけにはいかない。
「逃げなきゃ」
この状況から、救いのないキーラン国から。
光魔法の熱で縄を焼き切り立ち上がると、止まっていた時間が動きだした。
いや、そもそも時間が止まっていると感じたのは、追い詰められた私が見た幻覚だったのかもしれない。
――今のままではいけない! ここから離れないと! 動け、私の足!!
兵士がいる側に結界で壁を作り、人だかりを分けるように結界の道も作った。
その中を全力疾走する。他の魔法も使えるが、前世で実際に使ったことがないものが大半で、正しく発動できるか微妙だ。
――でも、そんなことを言っていられないよね。
そういえば、魔王城でフレディオやシリルが風の魔法で空を飛んでいたことがあった。
彼らが飛んでいた様子を思い浮かべ、同じように風魔法を発動してみる。
すると、体がブワリと浮き上がり、空高く昇っていく。
「できた……!」
実際に使うのは初めてなので、うまく方向が定まらない。
けれど、風の力に任せ、ぐんぐん処刑場から離れていく。
「どうしよう、一応浮き上がって飛んでいるけど、ぜんぜんコントロールできない」
風に飛ばされるまま、私は当てもなく空を移動し続けるのだった。