私の罪
「いい加減、あののさばってる女を逮捕しろ!」

「バカなこと言ってねーで早く出頭しろ!」

私は、ため息をすると「だから、私は出頭ではなく示談を望んでいるんです。最初に言ったでしょう」と呆れたように答えた。

「そして、私からのもう一つのお願いです。私が、先ほど説明してきた通り、真っ向から今の法律を否定しています。なぜなら、自分の言ってることの方が正しいと思ってるからです。
ではもし、私の言ってることが信憑性がないのであれば中学生の彼を、私の恋人「りょう」を調べてください。私と会って、本当に彼の育成が妨げられたのかきちんと確認してください。そして、法ではなく医学的に証明してください。以上です」

そう言うと、私はライブを終了した。

友達に「この場を貸してくれてありがとう」と言うと「なんか、あなたの映像がテレビでも放送されてたみたいだよ」と彼女がテレビの方を指さしながら言った。

「そうなんだ。まぁ、言いたいことは言えたから」

「そっか、よかったね。私もあなたが無罪になることを願ってるよ」

「ありがとう」

「でもさ、そこまで二人が愛し合ってるならこんなことしなくても示談でうまくいってたんじゃない?なんで、あえてこんな波風を立てるの?」

「あ〜やっぱりそう思う?」と言って私はケラケラ笑った。

「こうゆうのはね、事態を大きくすればするほど、逆にチャンスが回ってくるものなの」

「なにそれ。逆にめっちゃ反感かってたじゃん」

「それに私って・・・なんていうのかな、周りを欺いて過ごすのに疲れちゃったというか・・・。きっと周りから祝福されたいんだよね」

「ん?祝福?え??」

「ごめん、なんでもない」
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