ずっと気づかなかっただけ。
恥ずかしさで固まってると、

「…冗談。ご飯、助かるありがと。」

チカくんがゆっくり起き上がって伸びをする。

そのまま立ち上がって机の前に座って、

1人用のお鍋の蓋を取って、

「うん、うまそう。いただきます」

と嬉しそうに食べ始める。

「あ、熱いから気をつけてね!それからクマさんに提出物渡したよ!それでこれ任された!」

じゃじゃん、と効果音を自分でつけながら、

ノートとプリントを渡す。

チカくんは一旦食べる手を止めて、

それを受け取ってくれる。

「ん、さんきゅ。他は?変わったことはない?大丈夫だったか。」

変わったこと…太一のことが頭に浮かんで、

でもわざわざ言うことでもないかなと、

開きかけた口をふさぐ。

それにちゃんと太一には自分でチカくんが好きだと伝えたし…
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