ずっと気づかなかっただけ。
「それで、千景先輩は?」
「…来ないでいいって言ったから、」
迎えに来てくれないと思う、とは
口には出せなかった。
だって、わがまますぎる。
自分で来ないでって言ったのに。
迎えに来て、なんて言えない。
「とにかく、うちに帰ろうか。」
え、来たばっかりだよ?
と思ったのが顔に出てたのか、
タケくんが答えてくれる。
「なんかね、合コンみたいな雰囲気になっててね、ここは…危険だから。」
苦笑いのタケくん。
「誰が無理やり連れて来たのよ。」
「いや、こーなるとは俺も思わなかったから〜」
なっちゃんの責めるような口調に、
飄々と返すタケくん。
太一が私たち4人が抜けることを伝えてくれると、
視線が一斉に集まる。
「え、高木さん抜けるの?」
「タケくんも、太一も?こっちのメンツが弱くなるっ、残って、花を添えて〜」
クラスの男の子たちと、誰か知らない男の子たちが口々に言う。