ずっと気づかなかっただけ。

「それで、千景先輩は?」

「…来ないでいいって言ったから、」

迎えに来てくれないと思う、とは

口には出せなかった。

だって、わがまますぎる。

自分で来ないでって言ったのに。

迎えに来て、なんて言えない。

「とにかく、うちに帰ろうか。」

え、来たばっかりだよ?

と思ったのが顔に出てたのか、

タケくんが答えてくれる。

「なんかね、合コンみたいな雰囲気になっててね、ここは…危険だから。」

苦笑いのタケくん。

「誰が無理やり連れて来たのよ。」

「いや、こーなるとは俺も思わなかったから〜」

なっちゃんの責めるような口調に、

飄々と返すタケくん。

太一が私たち4人が抜けることを伝えてくれると、

視線が一斉に集まる。

「え、高木さん抜けるの?」
「タケくんも、太一も?こっちのメンツが弱くなるっ、残って、花を添えて〜」

クラスの男の子たちと、誰か知らない男の子たちが口々に言う。

< 182 / 241 >

この作品をシェア

pagetop