ずっと気づかなかっただけ。
周りもなんだなんだと視線が集まってて、

混乱しちゃう。

な、なに…

チカくんの制服の後ろをキュッと掴む。

「おい千景!お前こんな可愛い子なら言えよ!お前がっっ、「うるさい。」」

チカくんが近づいてきていた男の人の頭を軽く叩く。

なんで怒ってるんだろう、この人…。

「ち、チカくん?どういうこと?」

チカくんの制服を握ってたころを引っ張ると、

チカくんは一回私をみて視線を逸らす。

「なんでもない。」

なんでもない、とは!

何か隠してる…

ジトーっとした視線を送る。

けど、チカくんは気付かないふり。

「なんでもなくないだろ!俺がわざわざコサージュづくりの相手交換してあげたんだから!!お前横に座ってる俺の作る人の名前見て奪ったんだからー!忘れないぞ、結城真白って書いてた!」

フンッと言い切る男の人。

「千景、ださ。」

廊下で初めて喋ったクマさん。
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