カフェのイケメン君が私のウソ彼です
「勝手に行き先決めちゃったんだけど、いい?」


「うん。どこに行くの?」


「僕の友達の店。たまに来いって言われるんだけど、1人だと行きづらくてさ。」


浩くんの話によると洋食屋さんらしい。
洋食屋ってランチのイメージだけど、ディナーもやっているんだね。


「ここだよ。」


目の前にはとってもオシャレなお店があった。
洋食屋っていうよりイタリアンレストランだよね、ここ。


先に扉を開けた浩くんの後に追う。


「おう、浩輔、やっと来たか。」


「普通、いらっしゃいませ、とかいうもんでしょ。」


親しそうに店の人と言葉を交わしているけれど、浩くんの背後にいる私からはお店の人は見えない。


「後ろにいるのが、例の彼女ちゃん?」


「まぁ、そうだね。」


例の、って私のことをなにか話たのかな。
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