偽装懐妊 ─なにがあっても、愛してる─
さらに三日が経ち、日曜日。生理予定日から十日が過ぎた。
朝、起きた瞬間にトイレへ直行し、昨夜も生理が来なかったのだと確認できた。十日遅れは人生初だ。心なしか体調も優れないし、これはもう、決定的だ。
うれしさでめいっぱい深呼吸をし、息とともに今までの不安を吐き出す。
自室で着替え、薬局が開く午前十時をそわそわしながら待ち、時間になるとすぐに家を出た。
休日の学生たちが大人びた服装で行き交うタワービル。地上階の薬局には、愉快なポップとともに棚に並べられた商品が店先まで溢れている。
おそらく、妊娠検査キットは奥にあるだろう。目立つところには置かれていないはずだ。
手前の化粧品コーナーでは、キュートな女の子二人組が堂々とはしゃいでいる。一段高くなっているお店へ一歩踏み出し、彼女たちの背後を縫って奥を目指す。
「あーあ、かわいくなりたい」
同時に、幼さの残るその子たちの声が聞こえ、足が止まる。