政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 どこでどう手に入れたのか、秋瀬くんが用意した資料には、以前にも同じように合田さんの担当した案件でパクリ問題が発生した事実が記されていた。それもひとつやふたつではない。

「こちらの案件では、言いがかりだとして担当を下ろされています。この案件も、これも」

 場の流れは明らかに秋瀬くんが支配していた。

「合田さん、これはどういうことですか?」

「それは、その」

 モンタニアの江原さんに尋ねられ、合田さんは先程の勢いをなくし、しどろもどろになる。それを秋瀬くんは見逃さない。

「おわかりでしょうか。合田さんはこれまでに何度も同じように同業他社を貶め、強引に自社との契約を通してきたんです。このことからわかるように、今回の弊社への疑惑も言いがかりにすぎません」

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