政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
イリスのデザイナーは自分のデスクに思い思いのものを置いている。観葉植物やフィギュアといった趣味のアイテムから、デザインに必要な資料や本といった仕事に関係するものまで様々だ。秋瀬くんも私も例にもれず、いろいろと並べている。
だから、ときどき誰かのデスクからものを借りるというのはよくある話だった。
「なにがなくなったの?」
「いや、たぶんなにも」
「どういうこと?」
なにもなくなっていないのに、なにかなくなったと思って聞きに来たのだろうか。なんとなくおかしい気がして聞こうとしたけれど、その前に唇を指でつつかれた。
「なんでもない。たぶん俺の勘違いだな」
邪魔してごめん、と秋瀬くんが背を向ける。考え込んだ様子の横顔が気にかかった。
事件が起きたのはその数日後。
だから、ときどき誰かのデスクからものを借りるというのはよくある話だった。
「なにがなくなったの?」
「いや、たぶんなにも」
「どういうこと?」
なにもなくなっていないのに、なにかなくなったと思って聞きに来たのだろうか。なんとなくおかしい気がして聞こうとしたけれど、その前に唇を指でつつかれた。
「なんでもない。たぶん俺の勘違いだな」
邪魔してごめん、と秋瀬くんが背を向ける。考え込んだ様子の横顔が気にかかった。
事件が起きたのはその数日後。