政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 どうして秋瀬くんが私の喜ぶ言葉を知っていたのか、ようやく理解した。

 あれは秋瀬くんが言われたかったものだ。私がどうしようもなく喜んだように。

 こぶしを握り締めて、吐き出しきれない思いに身体を震わせる。

 紘一おじさんは厳しい表情のまま、もう一度首を横に振った。

「真白ちゃんが庇う気持ちもよくわかるよ。どんな相手であれ、旦那さんなんだからね」

 その相手がどんな相手か知らなかったようだけど。というひと言は声に出されずとも聞こえるような気がした。

「その結婚だって、どこまで本物だったのやら」

 一番端の席から声が上がり、そちらを見る。昔からきつい物言いをされて苦手に思っていた川野さんだった。

「ハニートラップにでも引っかかったんじゃないの? そういうの、常套手段でしょ」

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