政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
信じていいと言うなら信じよう。謝罪よりも言い訳よりも、まず「信じてほしい」というひと言が欲しかったのかもしれない。
秋瀬くんは屈んだまま私から目を逸らさずに、ほんのちょっとだけはにかんだ。
「君のそういう、まっすぐなところがたまらなく好きだ。抱き締めてもいいか?」
「会社だからだめ」
「聞く前にやればよかった」
くくっと笑ったそのすぐあとに抱き締められ、全身が秋瀬くんのぬくもりに包み込まれた。
ここはまだ会議室の外で、いつ誰が中から出てくるかわからない。こんなところを見られたら、なにをしているのかと咎められるのはわかりきっているのに、私からも広い背中に腕を回してしまった。
「俺のこと、嫌いにならないでほしい」