政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
「いえ、急な話でびっくりして……。でもうれしいです。頑張りま――」

『まあ、秋瀬にもさっき伝えてきたんだけどね』

 またか! とスマホを持つ手に力が入る。あの男はどこまでも私の前に立ちふさがるらしい。

「つまり、私か秋瀬くんのどちらかを選ぶということですね」

『そうなるね。やれそう?』

「今度こそ、参りましたって言わせてやります」

『和泉ちゃんのそういう前向きなとこ、すごく好きだよ。秋瀬が来てから、デザインもアイディアもどんどんよくなってるから、今回も期待してる』

「はい!」

 力強く頷いてから、簡潔にコンセプトを聞く。

 通話を終え、氷が溶けかかったアイスコーヒーを一気に飲み干した。

 今度こそ秋瀬くんには負けない。連勝記録をここでストップさせてやるのだ。



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