政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 と、強がってはみたものの。夜になっても私はうんうんと唸り続けていた。

 なぜなら、テーマが『二度目のプロポーズ』だったから。お互いを異性だと思えなくなってしまったようなマンネリ夫婦や、もう一度プロポーズをしたい、されたいと考えるような熟年夫婦。出会ったばかりの気持ちを思い出し、改めて将来を誓うための指輪の広告が必要になる。

 しかし、ここで秋瀬くん以上に大きな壁が立ちはだかった。

 私には恋愛経験がない。厳密に言えばあるけれど、いいと思えるものはひとつもない。

 誰もが私を社長令嬢という肩書で見て、和泉真白という人間に向き合ってくれなかった。ちなみに利用しようとしてきた男には平手打ちをプレゼントしてきている。

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