政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 そう言って席を立った秋瀬くんが、私に目線を合わせて屈む。

「君を好きだって散々伝えてきたつもりなんだけどな。まだわかってなかったのか?」

「……ごめん。ちょっとびっくりして……」

「俺の方がびっくりだよ。いきなり子どもの話なんてするから」

 ぽん、と秋瀬くんの手が頭に乗った。甘やかすように撫でられて胸がきゅうっと疼く。

「秋瀬くん……」

 この人と結婚してよかった、と心からの想いを口にしようとしたときだった。

 撫でていた手を止めた秋瀬くんが、にこーっと笑って私の顔を覗き込む。

「明日が日曜日でよかったな。子どもができるまで抱くからそのつもりで」

「待って待って待って」

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