政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 ううう、と真白が俺の胸に顔を押し付けて呻いた。泣くならもっとかわいい声を出せばいいのにと思いかけて、これはこれでかわいいんじゃないかと考え直す。

「お父さんは俺を気に入ってくれてるかもしれないけど、それはそれとして、しろちゃんを好きだと思ってくれてる」

「でも」

「でもじゃない。夫の言葉を信じろよ」

 なにも言えなくなるように、真白をぎゅっと抱き締めて頭を撫でつける。

 酔ったから出た真白の本心は、俺が思っている以上に根深そうだ。

「秋瀬くんは、嫌い」

 俺に抱き締められながら、真白がくぐもった声で言う。

「秋瀬くんに優しくされると屈辱……」

「はいはい」

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