今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)
◇ ◇ ◇
教えられた場所は、会社から二駅ほど離れた駅にひっそりと佇む雑居ビルだった。ビルの入口にある入居案内板を見ると、目的の『Bar ハーフムーン』は四階にあるようだ。数人乗ればいっぱいになるような古びたエレベーターを降りるとすぐにドアが二つあり、そのうちの片方に『Bar ハーフムーン』と書かれた看板がぶら下がっていた。
ドアを開けると、内側に付けられたベルがカランコロンと鳴る。
暖色のランプに照らされた薄暗い店内は、こぢんまりとしていた。
「いらっしゃい」
聞き覚えがある声がした。先ほど、電話に出た人物の声だ。
そして、カウンターの一番奥ですやすやと眠る陽茉莉の姿を見つける。
「新山、起きろ。帰るぞ」
肩を揺すると、陽茉莉は一瞬だけ目を開けたが、すぐにまたとろんとまぶたが落ちる。
教えられた場所は、会社から二駅ほど離れた駅にひっそりと佇む雑居ビルだった。ビルの入口にある入居案内板を見ると、目的の『Bar ハーフムーン』は四階にあるようだ。数人乗ればいっぱいになるような古びたエレベーターを降りるとすぐにドアが二つあり、そのうちの片方に『Bar ハーフムーン』と書かれた看板がぶら下がっていた。
ドアを開けると、内側に付けられたベルがカランコロンと鳴る。
暖色のランプに照らされた薄暗い店内は、こぢんまりとしていた。
「いらっしゃい」
聞き覚えがある声がした。先ほど、電話に出た人物の声だ。
そして、カウンターの一番奥ですやすやと眠る陽茉莉の姿を見つける。
「新山、起きろ。帰るぞ」
肩を揺すると、陽茉莉は一瞬だけ目を開けたが、すぐにまたとろんとまぶたが落ちる。