今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)
このふわふわ具合は元々なのだろうか。それとも、カノンリゾートへの提案対策のために最近毎日のように日替わりで使用しているあの試供品達の効果なのだろうか。
あまりの触り心地のよさに、陽茉莉は思わず体を屈めてもしゃもしゃと毛並みを撫で回した。
その瞬間、視界がぐるんと回転する。
「きゃっ!」
驚いて悲鳴を上げた陽茉莉は、次の瞬間別の意味で驚いた。
いつの間に人間に戻ったのか、眼前にこちらを見下ろす相澤の顔が迫っていたのだ。
「何やってんの?」
「何って……、帰って来たところです」
手首をしっかりと掴まれているせいで、身動きができない。ソファーに押し倒されたような格好になった陽茉莉は、あまりの距離の近さに動揺した。
「違くって、人の毛並み触ってもふもふしてただろ?」
「え?」