今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)
陽茉莉はそう伝えるように、相澤の背中に両手を回すとぎゅっと力を込めた。陽茉莉の腕に答えるように、相澤の腕にも力が籠もる。
「礼也さん、私、少しはお役に立てましたか」
「ああ、とても。でも、もう二度とこんなことはやめてくれ。陽茉莉が襲われているのを見たとき、心臓が止まるかと思った」
「私は大丈夫ですよ」
陽茉莉は相澤に回していた腕を緩めると、代わりに少し胸を押した。それに合わせてふたりに少し距離が生まれ、陽茉莉と相澤の目が合った。
「だって、絶対に礼也さんが守ってくれるんでしょう? それに、仕事はチーム戦じゃないですか」
いつだかに相澤が言った言葉をそのまま返すと、相澤の目が大きく見開かれる。
そして、参ったと言いたげに微笑んだ。
「ああ、もちろん。陽茉莉のことは、俺が守る」