運命の一夜を越えて
「なんか、はかったわけじゃないけど、リンクコーデじゃん」
そう言って笑う渉にうすうす気づいていた私は笑ってしまった。

私の格好は黒のロングスカートに黒のショートブーツ、上は白のタートルネックのニットをあわせている。ジャケットはモカ色のダウン。

なんとなく・・・似ている・・・
「笑った顔、やっと見られた。」
まっすぐに見つめられて思わず私は耳まで熱くなる。

「彩の笑った顔、貴重だからな。」
照れている私を気遣ってか、渉はすぐに視線を外して運転席に座ると少し袖をまくってハンドルを握った。
「行きますか」
「・・はい・・・」
「急にしおらしくなるなよ。らしくない。」
「どういう意味?」
「嘘嘘」
渉の横顔を見ると渉は嬉しそうに微笑んでいた。

そうそう・・・この顔が見たかった・・・私も会いたかった。
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