運命の一夜を越えて
「はい・・・少しの間入院することになりました。俺、今から荷物を取りに戻るので、お義母さんまとめておいていただけると助かります。」
俺は医師の話が終わってから、先に家に帰っているお義母さんに連絡をした。
俺たちの部屋の鍵も持っているお義母さんに、彩の入院に必要なものの用意をお願いしていれば、荷物を持ってすぐに病院に戻れる。
入院という言葉にお義母さんは少し言葉に詰まっていた。

それはそうだ。
すぐそばで俺たちをサポートしてくれていたお義母さんは彩の体調をよくわかっている。
そして、彩ががんで生死の境をさまよった時も、お義父さんががんで亡くなった時もそばにいたお義母さんはいろいろな思いが交錯しているだろう。

「彩、お義母さんに連絡したから、俺入院に必要な物そろえてくるから。」
個室に入院することになった彩に沿う告げると、彩が何か話たげに俺を見た。

「どうした?」
上着を着て病室から出ようとしていたのをやめて彩の隣にしゃがむ。

「今日は・・・家に・・・」
「ん?」
彩は息苦しそうに話をする。
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