運命の一夜を越えて
「・・・」『・・・』

しばしの沈黙の間にも私は大きな不安にかられる。

『だめだ』
「なにが・・・?」
『我慢の限界だ。』
「はい?」
『あいてー』
会いたい?会いたいって言ってるのこの人。

『会いたい』
「・・・」
『戸田彩に会いたい』
「・・・」
『会いたい病だ』
「・・・」
『でもだめだ。体調悪いのにこんなこと言ったらダメだってわかってるけど、限界超えて暴発した。』
「・・・ふふっ」
思わず笑ってしまってから、慌てて自分の口をふさぐ。
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