最後の悪夢

連絡先は通信に載っていたから、登録しておいた。なにかあれば……いや、この合宿が始まってから、機会があればすぐにでもかけようと思っていた。


3コール目で電話は繋がった。



〈もしもし、△△中学三学年主任の平野です〉

「三年の旭です。平野先生、合宿について聞きたいことがありまして。今お時間大丈夫でしょうか?」



はっきりとした口調で尋ねた。
画面越しから声が聞こえてくるまで、少し間があった。


〈……。はい、どうぞ〉

「カリキュラムがどう見ても成績とは無関係だと思います。今からでも、中止にしてください!」
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