最後の悪夢

花巻と離れて旭と二人で、コンサートを見に行った。俺は演奏はあまり興味がなかったから、周りに気をつけていたけど。

唐突なシャンデリアの落下。


あまりにも衝撃的で、その下敷きになった人の様子を見ていたら、自分まで苦しくなってきて、その場にいるのがいたたまれなくなった。


旭の手を引いて客室の近くの通路まで来たとはいえ、そのショックで吐きそうだった。我慢できずに便所に行って吐いた。

鏡を見れば青白い自分の顔が映っていた。



なにこれ……カッコ悪。



便所から出ると旭に心配された。




「口のまわり濡れてる。拭いていいよ」



そう言ってハンカチを渡されてかなり驚いた。口元に当てるといい匂いがした。変な意味ではない。



「……ありがとう」

< 247 / 456 >

この作品をシェア

pagetop