最後の悪夢

震える手でカードキーを差して、扉を開ければ倒れるように部屋のなかに入る。



「ふー……はあ、やば……」



足の感覚がほとんどない。靴を脱がせて足を引きずって進む。なんで、こんなことに。


繁華街ではちゃんと調整していた。しんどくならないように力を抜いていた。

でもさっきは、自分の体力とか全部無視して、思い切り走ったから。


ドクドクと嫌な鼓動が自分のなかを駆け巡る。気持ち悪い。息が苦しい。自分の変な息遣いだけが耳につく。血の気が引いていく。震える指先から熱が消えていく感覚。これは、本当にまずい。

フローリングの床に横になって、制服のポケットからスマートフォンを取り出す。
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