最後の悪夢
「凛上!! 来たよ、開けて!!」
玄関の扉を叩いてそう叫ぶのは、花巻。
合わせる顔がないな、と思った。
これを見たらどうする? 幻滅どころじゃない。
シャワールームですりガラス越しに死体になっている鬼を横目に、俺は玄関に向かう。流れた涙と唾液を制服の袖を押し当てて拭いながら。
時刻を確認すれば、電話をしてからもうかなりの時間が経っていた。1時32分。
俺はなるべく平静を装って、扉にカードキーを差した。
飛び込んできた花巻は息を切らしていて、すぐにでも俺を助けようとしてくれていたのだと分かる。
「もう大丈夫」
笑ってブイサインを作る。
「はあ!? 足は?」