最後の悪夢
先輩と部室に戻ると、もう片付けが始まっていた。時刻は十七時を過ぎていて、もうすぐ下校時刻だった。
私も地面に散らばった新聞紙を片付けていたら、三年生の先輩が、こんなことを話していた。
「どうしよう。私合宿、やめとこかな。でも受けて内申点もらえたら、って思うとさあ」
「うん。正直みんなそうでしょ、〝最後の悪夢〟だって言われているぐらいだし……悩むよね、遠足も、……」
最後の悪夢?
内申点が上がる?
なんだろう。
キョトンとしていたら、ちょうど隣を河井先輩が過ぎていったので、話しかけて話を聞いてみることに。