赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―

進歩の居待月

†††



夏休みが終わり、2学期に入った。

週1だった雑談会も再開したけれど、進路の準備が本格的に始まったということで、雑談会は昼休みのみ行うことに変更。


放課後の時間が空いて、潤くんにスムーズに血をあげられるようになったのは良かったんだけど……。



「相談、ですか?」

「はい。今週の金曜日に図書室で。空いてますか?」

「はい……今のところは」



9月下旬。満月を迎えた火曜日。

久しぶりの保健室にて談笑中、沢村先輩から新たな提案を持ちかけられた。


内容は、以前説明された、先輩の友人との交流。

最初は今のような雑談会に招く予定だったのだけど、その友人が悩み事を抱えているらしく。一緒に相談に乗ってほしいとのこと。

友人が言うには、女子側の意見を知りたいのだそう。



「あの、そのお友達ってどんな人なんですか?」

「中学時代からのクラスメイトです。少しとっつきにくい見た目をしていますが、誠実でとても優しい性格なんですよ」
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