契約夫婦のはずが、極上の新婚初夜を教えられました
「なにを笑っている、余裕があるな。もう絶対に逃がしはしない、離さない。俺だけの八重になってくれ」
 
 その言葉と共に、再び唇が重なる。

「好きだ」
 
 唇を軽く触れ合わせたまま、彼がかすれた声で囁く。

「私も好き……」
 
 自然と出た言葉は大吾さんの唇に吸い取られ、そのままキスは深くなる。同時に柔らかく温かい舌が入ってきて、気持ちのままに舌を絡め合う。
 
 余裕なんて全くない。あるのは、大吾さんに愛されたいという想いだけ。
 
 濡れた服を脱ぎ捨てると、お互いの体温で冷えた体を温め合う。彼の舌が全身を這い、時折強く吸っては真っ赤な花のような痣をあちこちに残していく。

「八重、愛してる……」
 
 その言葉でふたりがひとつになると、得も言われぬような快感が身体中に押し寄せる。

「八重のことが愛しくてたまらない」
 
 大吾さんの甘い言葉を全身で受け止めながら、ゆっくりと目を閉じた。





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