契約夫婦のはずが、極上の新婚初夜を教えられました
「八重の席はそこじゃない。こっちだ」
「と、隣……」
若いカップルが隣同士で座るのをファミリーレストランなどで見かけたことはあるけれど、まさか自分がその立場になるとは思ってもみなかった。けれど日本酒を酌み交わすのなら隣同士も悪くないかもと、言われた通り大吾さんの隣に座る。
でも思っていたよりも大吾さんとの距離が近く、彼のほうを向くことができない。
「ほら、グラスを持て」
そう言って差し出されたのは、細かい模様が綺麗な江戸切子の細長いグラス。それを受け取ってもなかなか顔を向けられないでいると、大吾さんは私の頭を掴んで無理やりその角度を変えてしまう。
ピタリと向かい合う形になって、もうこうなったらなるようにしかならないと諦める。
こういうところは相変わらず強引というか強気というか、私の気持ちなんてお構いなしなんだから……。
慣れない距離に戸惑いながらも、まずは私から大吾さんのグラスに雨夜の月を注ぐ。フルーティーで芳醇な香りが鼻をかすめ、それだけで酔ってしまいそうだ。
「と、隣……」
若いカップルが隣同士で座るのをファミリーレストランなどで見かけたことはあるけれど、まさか自分がその立場になるとは思ってもみなかった。けれど日本酒を酌み交わすのなら隣同士も悪くないかもと、言われた通り大吾さんの隣に座る。
でも思っていたよりも大吾さんとの距離が近く、彼のほうを向くことができない。
「ほら、グラスを持て」
そう言って差し出されたのは、細かい模様が綺麗な江戸切子の細長いグラス。それを受け取ってもなかなか顔を向けられないでいると、大吾さんは私の頭を掴んで無理やりその角度を変えてしまう。
ピタリと向かい合う形になって、もうこうなったらなるようにしかならないと諦める。
こういうところは相変わらず強引というか強気というか、私の気持ちなんてお構いなしなんだから……。
慣れない距離に戸惑いながらも、まずは私から大吾さんのグラスに雨夜の月を注ぐ。フルーティーで芳醇な香りが鼻をかすめ、それだけで酔ってしまいそうだ。