契約夫婦のはずが、極上の新婚初夜を教えられました
「ああ、そうだったな。本線から少し話が逸れたが、今度新しく日本酒の新ブランドを立ちあげることになった。その企画書にも書いてあるが、ターゲットは女性のみ、しかも年代別に絞って日本酒を造ろうと思っている」
「女性のみ……」
 
 近頃は微炭酸タイプやフルーティーで、飲みやすい日本酒も増えている。瓶やラベルもかわいいものがあって、それだけでもテンションが上がる。

「いいですね。女性に特化するというところが、今まであったようでなかった戦略かも」
 
 新作が出来上がった暁には、ぜひ飲んでみたいもの。でもそれが、私に何か関係があるのだろうか。
 
 まだ何かすっきりとせず、どういうことかと小首をひねる。

「そのチームに、八重も参加してもらいたい」
 
 ああ、そういうこと。だから私に話したのね……って。

「えぇ、私がですか!?」
 
 なんで? どうして? 私はただ日本酒が好きなだけ。何のノウハウもないというのに、新ブランド立ちあげのチームに参加するなんておかしい。



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