【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約

「えっと……」
「いや、いい」

 グレンはルネリアの言葉を遮った。「女は、やれドレスだの装飾品だのを集めると聞くから言っただけだ」と忌々しいような口調で話す。その様子はどこか歯切れが悪そうで、違和感を覚えながら彼女は首を横に振った。

「私は、元々あまりそういったことに興味がなくて」
「そうか」
「……それに私なんか、ドレスや宝石を身につけても意味がないですし」
「意味がなくはない!」

 グレンが声を荒げたことで、ルネリアの肩がびくりと震える。グレンは向き直るように彼女を真っすぐ見つめると、その華奢な肩を掴んだ。
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