一夜の奇跡は真実の愛を灯す～副社長の甘い誘惑に溺れて～

ちょっと私、ムキになってる？


『だから…いない。俺は、同時に2人の女性と関われる程器用じゃない』


こんな綺麗な顔して、パートナーがいないとか…本当なの？


信じていいの？


『私…あなたのこと、何も知りません。名前と…バイオリンが最高に上手だってこと以外は…』


あと…


あなたが最高の容姿だって言うこと、それも…もちろんわかってるけど…


『紅月 麗央。30歳。仕事は…外資系保険会社。あと…』


しばらくの沈黙。


『まだ必要かな？俺のこと。俺は…自分のことより、君を知りたい…名前を教えて』


唇の動きまでセクシーで、ドキドキする。


『み、水瀬 桜桃羽(みなせ おとは)です。25歳。趣味は物作り…仕事は…つい最近、リストラされました。彼氏にもフラレて…ダメな女です』


『リストラ…？それは大変だな。なら、うちに来ればいい』


『そんな簡単に言わないで下さい…私なんか、英語も話せないし、外資系の企業さんなんて…面接で落とされるの目に見えてます』