センチメンタルナイト【完】
行く先々高確率で大人料金を請求されるほど外見も年相応に見られないし、周囲からも言動がマセていると言われがちな俺にとって、年上の女は非常に相性が良かった。
内面的な部分もそうだし、行為をするという意味合いでも。

そんな俺がクラスメイトである夕紀を特別視するようになったのは学校祭が始まりである。
当行事のタイムテーブルにはフリーステージというものが組み込まれていて、それはステージを使ったパフォーマンス等を行いたい生徒を事前に募り、祭当日それを披露しイベントを盛り上げるという方針で用意されたものだった。
部員とはセンスが噛み合わないという理由で、木之本が入部を拒んだ当校の軽音部に所属していた夕紀はその企画でバンド演奏を行ったのだが、その時に聴いた歌声には込み上げてくるものがあり、気が付いたら俺はその場に突っ立って、ただ夕紀の熱唱に胸を焦がされていた。
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