センチメンタルナイト【完】
しかしいい加減出て行かないとまた他の人が入ってくるだろうし、盛り上がっている最中これ以上みんなに余計な心配かけさせるなんて空気の読めない真似はしたくない。
パンパンと両頬を軽く叩いて気を引き締める。

トイレを出た私は吹っ切れたかの如く、というよりはそうしないと辛くなる一方だと自分に言い聞かせるかのように暴飲暴食に手をだした。
お酒にそこまで免疫はないくせにハイペースでグラスを空にしていき、調子に乗って用意されたお菓子やらつまみやらをノンストップで食い散らかし、途中から意識が迷子になりだした私はどんなことを喋っているかも記憶が曖昧になり、最終的に仁にもたれかかっていた、と思う。
だって視線をずらしたら、すぐそこに仁の美形があったんだもん。

相変わらずカッコイイ奴め。……一星ほどじゃないけど。
あーあ、もし仁を好きになっていたら私の恋は実っていたのかな、なんてね。
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