政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「あいつのことを一ミリも思い出すことがないよう、俺でいっぱいにするから。だからお好み焼き屋の次は、コンビニに寄ってアイスを食べるからな」

 えっ? そこまで知ってるの!? と思ったけど、すぐに千鶴ちゃんには嬉しくて初デートの詳細を何度もしていたことを思い出した。

 全部千鶴ちゃんに聞いたんだよね。

 呆気にとられていると、零士君は私の背中をグイグイと押した。

「ほら、早く入ろう。めいっぱい遊んだから腹減った」

「あっ、うん」

 だけど零士君、お好み焼きなんて食べたことあるのかな? 焼き方とかわかる?

 そんな不安がよぎったけど、どうやら学生時代はよく友達と来ていたようで、私よりも焼くのがうまかった。

 お腹いっぱい食べた後は、宣言通り歩いて五分の場所にあるコンビニに向かい、ソフトクリームを購入。

 それを食べながら駐車場へと向かう。

「正直に言って、引いた?」

「えっ?」

 その道中に急に聞かれてキョトンとなる。すると零士君は苦笑いした。

「普通は引くだろ?」

 そうなのかな? でも好きな人に抱く当たり前の感情じゃないだろうか。
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