政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「今日みたいに、凛々子の心の中を俺でいっぱいにしたいってことだよ。それと凛々子の初めてを、もっと俺で増やしたい」

 意味深な言葉にドキッとなる。だけど、どうやらからかわれていたようで、困惑する私を見て零士君は笑い出した。

「アハハッ! これも別に深い意味はないから。そんな身構えないでよ」

「……っ! 零士君の冗談はわかりづらいよ」

 笑われたのが気に入らなくて文句を言ったというのに、零士君はどこか嬉しそう。

「どうしようか、凛々子。文句を言う凛々子も可愛くてたまらないんだけど」

「そ、そんなの知らないよっ!」

 ぶわっと顔が熱くなり、恥ずかしくて零士君を置いてけぼりにして早足で突き進む。

 もう零士君ってば、聞いているこっちが恥ずかしくなることをいつも簡単に言うんだから。

 絶対私の反応を見て面白がっているよね?

 時折見せる意地悪な一面は、昔と変わらないようだ。

「待ってよ、凛々子」

 すぐに零士君が追いついてきた。隣に並ぶと「ごめんごめん」と謝る。
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