政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「でもなー、あぁいう社交の場に来る人気者はライバルが多いし、女の闘いとかがあって面倒そうなんだよね」

「それはちょっとわかるかも。零士君もすごい人気だったから、婚約者ってだけで私も色々言われてきたもの」

 だから零士君と一緒に社交の場に顔を出すのが、すごく嫌だったんだよね。

 好きで零士君と婚約したわけじゃないのに、どうして私ばかり嫌な思いをしなくちゃいけないの?って。

「そうだ、思い出した。私、ずっと凛々子ちゃんに言わなくちゃって思っていたことがあるの」

「なに?」

 真剣な瞳を向けられ、緊張がはしる。

 聞く体勢に入った私に千鶴ちゃんは話してくれた。

「この前のパーティーで聞いた話なんだけどね、最近どうやらお兄ちゃんの周りを女狐がうろついているらしいの」

「め、女狐?」

 聞き返すと千鶴ちゃんは眉間に皺を刻んだ。
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