政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 どうなるかわからない未来を心配して、不安になっても仕方がないと。

 だって零士君は私と同じ気持ちでいてくれている。今はそれだけで十分だ。

「ありがとう、零士君。私、零士君に嫌われないように努力するね。零士君となら、変わらない気持ちもあると信じたい」

「あぁ、俺もそう信じているよ。……こっちこそありがとう、ちゃんと不安に思っていることを話してくれて」

 そう言うと零士君はそっと私の身体を引き寄せた。

「俺だって正直、不安だよ。やっと凛々子と想いが通じ合えたけど、同じ時間を過ごす中で嫌われたらどうしようって。俺も凛々子と同じ。いや、世の中の恋人や夫婦は、誰しも同じ不安や悩みを抱えているんじゃないか?」

 私の背中や髪を撫でながら、零士君は優しい声色で続ける。

「そのたびに今の俺たちのように本音をぶつけ合って、お互いを理解し、絆を深めていくんだと思う。だからさ、凛々子。これからも俺には思っていること、感じたことをなんでも話してほしい」

「うん、わかった」

 顔を上げて零士君を見つめた。
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