政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「毎朝思うことだけど、本当に仕事に行きたくない。こうして一日中凛々子に触れていたいよ」

 それは私も同じ。毎日が休日だったらいいのにと思うもの。

 ギュッと私も彼に抱きつく。そしてお互いのぬくもりを感じた後、零士君は名残惜しそうに私から離れた。

「そろそろ起きないとな」

「うん、朝ご飯の準備するね」

「ありがとう」

 もう一度キスを交わして、私たちはベッドから出た。

 それから私が朝食の準備をしている間に、零士君は出勤の準備に取りかかる。もう何度も見ているのに、スーツを着て髪も綺麗にセットされた会社私用の零士君は、本当にカッコいい。

 今日も用意した朝ご飯をすべて完食してくれて、零士君は出かけていった。

「さて、千鶴ちゃんが来るまでに家事を片づけちゃわないと」

 早くに夕食の準備も済ませておきたいし、千鶴ちゃんのためになにかお菓子も作りたいな。

 そう思うと時間はいくらあっても足りないくらいだ。

 まずは洗濯や掃除を済ませ、軽く昼食をとり、そして夕食の下準備とお菓子作りに取りかかる。
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