政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 私のせいってなに? むしろ傷つけられたのは私のほうなのに。

「お前のせいで俺はことごとく就職活動に失敗した。お前の旦那のせいでな!」

 旦那って零士君のことだよね? だけどなぜ零士君のせいなの? なにも関係ないじゃない。

 腑に落ちなくてその理由を聞くよりも先に、文也が早口で捲し立てた。

「お前の旦那が顔の利く企業に圧力をかけたんだよ。俺を採用するなってな。おかしいと思ったんだ、何社受けても内定をもらえないんだから」

 嘘、本当に零士君がそんなことをしたの?

 信じられなくて目を白黒させる私に文也は続ける。

「たまらず面接官に聞いたら、お前の旦那の企業を敵に回したくないって言うじゃないか。それですべてわかったよ、俺の就職活動がうまくいかない理由が。おかげで今も定職に就くことができず、派遣社員として働くはめになっている」

「俺の人生、こんなはずじゃなかったのに」と吐き捨てるように言うと、文也は私に鋭い眼差しを向けた。

「全部凛々子のせいだ。凛々子が俺の人生を台無しにしたんだ」

「そんなっ……」
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