政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「だから凛々子、婚約を破棄するなんて言わないでくれ。俺は凛々子と結婚したい、夫婦になって長い未来をずっと一緒に寄り添っていきたい」

 何度諦めようと思っても、嫌いになることはできなかった初恋の子。今も好きでたまらなくて、きっと……いや、絶対にこの気持ちは一生変わらないと自信を持って言える。

「凛々子、俺と結婚してくれる?」

 尋ねても凛々子はすぐに答えてくれず、ただジッと俺を見つめ返すだけ。

「じゃあ聞き方を変える。昨夜、俺にキスされて抱かれて嫌だった?」

「えっ?」

 彼女の瞳に戸惑いの色が見え、俺はそこに付け込むように言葉を続けた。

「嫌じゃなかったなら、少しは好きになってもらえる可能性があるってことだよな? ……結婚したくないなら、キスを拒否してよ」

「そんな」

 言葉を詰まらせる凛々子に顔を寄せる。そしてわざと凛々子の表情を見ながら近づいていくと、彼女は唇をキュッと噛みしめた。

「ずるいよ、零士君」

 ムッとした顔で言われ、思わず笑みが零れる。
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