政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 そしてもちろん、イタリアの芸術にも触れ、多くの歴史も学ぶことができた。

 中でも感動したのは、本場のオペラ鑑賞。零士君が新婚旅行の日程が決まるとすぐにチケットを手配してくれていて、有名な演目を鑑賞することができた。

 それが、新婚旅行最後の夜。ミラノ・スカラ座からホテルに戻っても興奮冷めやまず。テラスに出てミラノの街並みを眺めながら、零士君とシャンパンを楽しんでいた。

「私、オペラ鑑賞って実は初めてで楽しめるか不安だったんだけど、圧倒されちゃった。ありがとう、連れてきてくれて」

「どういたしまして。凛々子に楽しんでもらえたら本望だよ」

 旅行中ずっと向けられていた優しい笑顔に、胸がきゅんとなる。

 この日のために私に似合うドレスも用意してくれていた。そして胸元には、フランスでプレゼントしてもらったネックレスが輝いている。

「寒くないか?」

「うん、平気」

 テラスにあるベンチに並んで腰かけ、ミラノの夜景を目に焼きつける。

 正直、二週間も零士君と過ごせるか不安だったけど、そんなの杞憂だった。楽しくてあっという間だったよ。
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