政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
 千鶴ちゃんの言葉は、妙に説得力がある。

 よく考えれば友達に関してはよくある話だよね。仲が良くてもあることをきっかけに急に仲が悪くなることもあるし、些細なことで意気投合することもあるし。

 それは恋愛に関しても同じことが言えるのかもしれない。

「それにお兄ちゃんからしてみれば、凛々子ちゃんがこうなることを狙っていたと思うし」

 そう言うと千鶴ちゃんは周りに聞こえないよう、声を潜めた。

「あの人、けっこう腹黒だよ。凛々子ちゃんが傷ついて落ち込んでいるところに付け込んだんだから」

「そうなの?」

「そうだって!」

 千鶴ちゃんに力強い声で言われ、思い出すのは文也に振られた日に零士君に言われた言葉。

 そういえばそんなことを言っていたような……。

 曖昧な記憶を呼び起こしていると、千鶴ちゃんは続けた。
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