政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「とにかく凛々子ちゃんは気にすることないと思う。自分の気持ちに正直になっていいんだよ。それに元カレが最低過ぎたもの、すぐに忘れて当然! いや、あんなやつのことなんて速攻忘れるべきだよ」

 そう言うと千鶴ちゃんは、急に申し訳なさそうに眉尻を下げた。

「とはいえ、凛々子ちゃんはあいつのこと本気で好きだったでしょ? それなのに本当、この前も言ったけどごめんね。もっと早くにあいつの本性を話してあげることができなくて。それにお兄ちゃんにも勝手に話しちゃってごめん」

「ううん、そんなことないよ。千鶴ちゃんは私のことを思って言えなかったってちゃんとわかっているから」

 それは零士君にも聞いて痛いほど理解している。きっと私も千鶴ちゃんの立場だったら、同じように言えなかったと思うから。

「あの時、本当に私つらくって。……そこに零士君が来てくれてすごく救われたの。零士君がいてくれたから、今こうやって笑っていられると思うもの。だからありがとうね、千鶴ちゃん。零士君に話してくれて」

「凛々子ちゃん……」
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