溺愛予告~御曹司の告白躱します~

「結構歩いたな。飲み物買ってくる」
「一緒に行こうか?」
「いい、ココアだろ?」
「うん。あったかいやつ」
「了解。知らない人について行くなよ。あと落ちてるもんも拾って食うなよ。大人しく座っとけ」
「泳いでる魚も食べたりしないから早く行ってきて!」

私を子供どころかペットのような扱いをする蓮を小突いてやる。

笑いながら私の頭をくしゃっと撫でてから、注文カウンターに歩いて向かう後ろ姿を見送った。

何も言わないけど、たぶん私が新しいブーツではしゃぎすぎて足が疲れたことを察してくれたんだろう。

冬なのにわざわざテラス席にしてくれたのは、きっと遊園地が見える席のほうが私が喜ぶと思ったから。

エスパー水瀬は今日も絶好調らしい。

蓮は私の大好きなホットココアによく似ている。

心地良い優しさに包まれて、一緒にいると心がぽかぽかとあったかくなっていく。

うん。チョコパフェ男改め、ココア男子。
関西のアイドルグループみたい。ひとりだけど。

そんなことを考えながらひとりほくそ笑んでいると、コツコツとヒールの音が私の目の前で止まった。


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